フィリピン親子留学で病院にかかったら?国民健康保険の海外療養費と医療費控除

フィリピン親子留学中の海外医療費|国民健康保険の海外療養費と医療費控除を解説 ドゥマゲッティ留学

フィリピン親子留学で病院にかかったら?国民健康保険の海外療養費と医療費控除

フィリピンへ親子留学するとき、多くのお母さんが気になることの一つが、

「もし子どもが病気になったら、医療費はどうなるの?」

ということではないでしょうか。

日本の病院では健康保険を使って受診することに慣れていますが、フィリピンの病院で日本の健康保険をそのまま使うことはできません。

そのため、現地では基本的に医療費をいったん支払うことになります。

ここで知っておきたいのが、日本の公的医療保険にある「海外療養費」という制度です。

そして、もう一つ知っておきたいのが「医療費控除」です。

この2つは似た言葉に見えますが、実はまったく別の制度です。

この記事では、

「フィリピンで子どもが病院に行った」

という実際の場面を想定して、現地で何をして、帰国後に何をすればよいのかを、母親目線で整理します。

  1. 「海外療養費」と「医療費控除」は別の制度
  2. フィリピンで病院に行ったら、国民健康保険は使える?
  3. 海外療養費とは?
  4. 治療を目的に海外へ行った場合は注意
  5. フィリピンの病院では、まず全額を支払う
  6. 現地の病院でもらう書類が大切
  7. 病院から領収書だけをもらえばいい?
  8. お母さんが現地でやっておきたい5つのこと
    1. 1.領収書を捨てない
    2. 2.診療内容が分かる書類をもらう
    3. 3.書類をスマホでも撮影する
    4. 4.病院名・受診日・支払額を記録する
    5. 5.海外旅行保険にも連絡する
  9. 帰国したら、どこへ申請する?
  10. 帰国後の申請で準備するもの
  11. いくら戻ってくるの?
  12. 「海外療養費」と「海外旅行保険」はどう違う?
  13. もう一つ知っておきたい「医療費控除」
  14. 医療費控除は「医療費がそのまま返ってくる」制度ではない
  15. フィリピンで子どもが病院に行った場合の具体例
  16. 出発前に準備しておきたい「子どもの医療情報」
  17. 領収書は「帰国まで保管」ではなく「その後も保管」
  18. お母さん向け「海外で病院に行ったとき」のチェックリスト
    1. 現地の病院で
    2. 帰国後
  19. よくある質問
    1. Q1.フィリピンで病院に行ったら国民健康保険から必ずお金が戻りますか?
    2. Q2.海外で払った医療費の7割がそのまま戻りますか?
    3. Q3.海外療養費と医療費控除は同じですか?
    4. Q4.海外で払った医療費は医療費控除できますか?
    5. Q5.英語の領収書でも大丈夫ですか?
    6. Q6.海外旅行保険に入っていれば、海外療養費は必要ありませんか?
  20. まとめ

「海外療養費」と「医療費控除」は別の制度

最初に、ここを整理しておきましょう。

「海外でかかった医療費を国民健康保険で医療費控除できる」と表現されることがありますが、正確には少し違います。

国民健康保険から受けられる可能性があるのは「海外療養費」です。

一方、「医療費控除」は所得税の制度です。

つまり、

海外療養費
→ 日本の公的医療保険からの給付

医療費控除
→ 確定申告で所得から一定額を差し引く制度

という違いがあります。

この違いを知っておくだけでも、海外で病院へ行ったときに何をすればよいのかが分かりやすくなります。

フィリピンで病院に行ったら、国民健康保険は使える?

フィリピンの病院では、日本の健康保険証やマイナ保険証を提示して、日本の病院と同じように自己負担分だけを支払うことはできません。

基本的には、現地の医療機関へいったん医療費を支払います。

ただし、日本の公的医療保険に加入している人が、海外渡航中に急な病気やケガなどで治療を受けた場合、一定の条件を満たせば、帰国後に「海外療養費」を申請できる場合があります。

ここは親子留学をするお母さんに、ぜひ覚えておいてほしいところです。

「海外だから日本の健康保険とは完全に無関係」

というわけではありません。

海外療養費とは?

海外療養費とは、日本の公的医療保険に加入している人が、海外で病気やケガの治療を受け、その医療費をいったん自分で支払った場合に、帰国後などに加入している保険者へ申請することで、一定の条件のもとで支給を受けられる制度です。

例えば、親子留学中に、

・子どもが突然高熱を出した
・転んでケガをした
・急な腹痛で病院を受診した
・体調不良で医師の診察を受けた
・母親自身が病気やケガで治療を受けた

といったケースが考えられます。

ただし、海外で病院に行けば必ず支給されるわけではありません。

最終的には、加入している健康保険の保険者による審査があります。

治療を目的に海外へ行った場合は注意

海外療養費には重要な条件があります。

それは、

「治療を受けることを目的として海外へ渡航した場合」

です。

例えば、

「日本ではなくフィリピンで治療を受けるために海外へ行く」

というようなケースは、通常の親子留学中の急な病気やケガとは意味が違います。

親子留学の場合は、

「留学のためにフィリピンへ行き、滞在中に突然子どもが病気になった」

というケースと、

「病気の治療を受けるためにフィリピンへ行った」

というケースを分けて考える必要があります。

また、日本国内で健康保険の対象にならない治療についても、海外療養費の対象にはなりません。

「海外で受けた治療だから何でも対象」

ではないことを覚えておきましょう。

フィリピンの病院では、まず全額を支払う

海外療養費を申請する場合でも、フィリピンの病院で日本の健康保険をその場で使うわけではありません。

まず現地の医療機関へ医療費を支払います。

その後、必要な書類をそろえて、日本へ帰国してから加入している健康保険へ申請します。

流れを簡単にすると、

1.フィリピンの病院で診察を受ける

2.医療費をいったん全額支払う

3.領収書や診療内容が分かる書類を受け取る

4.必要な書類を保管する

5.日本へ帰国する

6.加入している健康保険へ海外療養費について申請する

7.保険者による審査を受ける

8.支給対象と認められれば海外療養費が支給される

という流れになります。

現地の病院でもらう書類が大切

親子留学中に子どもが病院へ行った場合、お母さんが一番注意したいのが「書類」です。

特に、

・領収書
・診療内容が分かる明細
・支払った金額が分かる書類
・医師による診療内容の証明

などは、できるだけ保管しておきましょう。

単純に、

「いくら払ったか」

だけではなく、

「何の病気やケガで、どのような治療を受けたのか」

が分かることが重要です。

フィリピンでは英語の書類になることが多いと思います。

英語の書類だから捨ててしまうのではなく、原本をそのまま保管してください。

海外療養費の申請では、外国語で作成された証拠書類について、日本語の翻訳文が必要になります。

病院から領収書だけをもらえばいい?

ここは注意してください。

「支払い済み」ということが分かる領収書だけではなく、診療内容が分かる書類も残しておくことが大切です。

例えば、

「診察料としていくら」

「検査としていくら」

「薬としていくら」

など、治療内容と金額が分かる資料です。

病院によって書類の形式は異なります。

そのため、帰国後に申請する可能性を考えて、

「診療内容と支払金額が分かる書類もください」

と伝えておくと安心です。

お母さんが現地でやっておきたい5つのこと

子どもが病気になったときは、書類のことまで頭が回らないかもしれません。

だからこそ、次の5つを覚えておきましょう。

1.領収書を捨てない

診察費、検査費、薬代など、受診に関係する領収書はまとめて保管します。

2.診療内容が分かる書類をもらう

「何の治療を受けたのか」が分かる資料を受け取ります。

3.書類をスマホでも撮影する

紙の書類は、帰国までに紛失する可能性があります。

受け取ったら、その場でスマートフォンでも撮影しておきましょう。

4.病院名・受診日・支払額を記録する

あとから整理するときのために、スマートフォンのメモなどに残しておきます。

5.海外旅行保険にも連絡する

海外旅行保険へ加入している場合は、保険会社の案内も確認します。

公的医療保険と海外旅行保険は、別の制度です。

帰国したら、どこへ申請する?

日本へ帰国したら、まず確認するのは、

「自分が加入している健康保険の窓口」

です。

国民健康保険に加入している場合は、一般的には住んでいる市区町村の国保窓口などが申請先になります。

ただし、国民健康保険組合などの場合は申請先が異なることがあります。

そのため、

「海外療養費を申請したいのですが、必要な書類を教えてください」

と加入先へ確認するのが確実です。

自治体によって申請書類や案内方法に違いがある場合もあります。

出発前に、自分が加入している健康保険の「海外療養費」のページを一度確認しておくと安心です。

帰国後の申請で準備するもの

細かな必要書類は加入している保険者によって異なる場合がありますが、一般的には次のような書類が必要になります。

・療養費支給申請書
・診療内容が分かる書類
・領収明細書
・領収書
・外国語書類の日本語訳
・パスポートなど渡航を確認できる書類
・保険者への照会に関する同意書
・振込先口座など

海外療養費の申請では、海外へ渡航した事実を確認するための書類が必要になる場合があります。

そのため、パスポートの出入国記録や航空券なども、すぐに処分しないほうが安心です。

フィリピン親子留学中の母親と子どもの医療費や保険をイメージした海外医療準備

いくら戻ってくるの?

ここは非常に誤解されやすいところです。

例えば、

「フィリピンで10万円払ったから、国民健康保険から7万円戻ってくる」

という単純な計算ではありません。

海外療養費は、海外で実際に支払った金額だけを基準にするのではなく、日本国内で同様の治療を受けた場合の保険診療などを基準として算定されます。

そのため、

海外で実際に支払った金額

海外療養費として支給される金額

ではありません。

海外の医療費が日本より高かった場合でも、現地で支払った金額の全額を基準にして支給されるわけではありません。

ここは出発前に知っておきたい大切なポイントです。

「海外療養費」と「海外旅行保険」はどう違う?

ここで、

「国民健康保険の海外療養費があるなら、海外旅行保険はいらないの?」

と考える方もいるかもしれません。

しかし、これは別に考えたほうがよいでしょう。

海外療養費は、

「海外でいったん医療費を支払い、帰国後などに加入している保険者へ申請する」

という制度です。

一方、海外旅行保険には商品によって、

・治療費用
・救援費用
・入院費用
・緊急搬送
・家族の現地駆けつけ
・賠償責任
・携行品損害

など、さまざまな補償があります。

親子留学では、

「国民健康保険があるから大丈夫」

と考えるのではなく、

「日本の公的医療保険」

「海外旅行保険」

それぞれの役割を理解して準備しておくことが大切です。

特に親子留学では、子どもの病気やケガを想定して、出発前に海外旅行保険の補償内容を確認しておくと安心です。

DEECフィリピン親子留学の海外旅行保険|子ども連れで確認したいポイント

もう一つ知っておきたい「医療費控除」

今回の記事で、もう一つ知っておいてほしいのが「医療費控除」です。

これは海外療養費とは別の制度です。

医療費控除は、本人や生計を一にする家族のために支払った医療費について、一定の条件を満たした場合に、確定申告で所得から一定額を差し引く制度です。

海外で外国の医師に支払った治療費についても、一定の条件を満たせば医療費控除の対象になる場合があります。

つまり、フィリピン親子留学中に子どもが病院へ行った場合、

「海外療養費」

「医療費控除」

の両方について確認する価値があります。

医療費控除は「医療費がそのまま返ってくる」制度ではない

ここも大切です。

医療費控除は、

「海外で10万円払ったから10万円が返ってくる」

という制度ではありません。

その年に支払った医療費などをもとに、一定の計算をして所得から控除する制度です。

また、海外療養費や海外旅行保険などによって医療費が補てんされた場合、その金額は医療費控除の計算にも影響します。

そのため、

「海外療養費でもらった分」と「医療費控除」を別々に全額計算してしまう

ということがないよう注意しましょう。

フィリピンで子どもが病院に行った場合の具体例

例えば、親子留学中に子どもが体調を崩し、フィリピンの病院で診察と検査を受けたとします。

現地で30,000ペソを支払ったとしましょう。

この場合、まず病院から、

・領収書
・診療内容が分かる明細
・支払金額が分かる書類

などを受け取ります。

さらに、スマートフォンで書類を撮影して保存します。

日本へ帰国したら、加入している健康保険へ、

「海外療養費を申請したい」

と相談します。

必要書類をそろえて申請し、保険者による審査を受けます。

そして、確定申告をする場合には、同じ医療費について医療費控除の対象になるかを確認します。

このとき、海外療養費や海外旅行保険などで補てんされた金額があれば、その扱いも含めて計算する必要があります。

出発前に準備しておきたい「子どもの医療情報」

実際には、子どもが病院へ行ってから制度を調べるより、出発前に準備しておくほうが安心です。

特に、普段使っている薬や海外旅行保険については、病院へ行く前に確認しておきたいポイントがあります。

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スマートフォンなどに、次の情報をまとめておきましょう。

・パスポート
・海外旅行保険の証券
・保険会社の緊急連絡先
・日本の健康保険情報
・子どもの生年月日
・アレルギー情報
・服用している薬
・かかりつけ医の情報
・緊急連絡先

さらに、

「海外療養費は帰国後に加入している保険者へ確認する」

ということもメモしておきます。

病気になったときに制度を調べるのは、お母さんにとってかなりの負担です。

事前に準備しておくだけで、いざというときの判断が楽になります。

領収書は「帰国まで保管」ではなく「その後も保管」

海外療養費や医療費控除を検討する可能性があるなら、現地でもらった書類は簡単に捨てないようにしましょう。

特に医療費控除については、確定申告で領収書そのものを提出しない場合でも、一定期間の保存が必要になります。

そのため、

「帰国して申請したから、もう捨てていい」

とすぐに判断せず、加入している健康保険や税務上の扱いを確認してから整理するのがおすすめです。

お母さん向け「海外で病院に行ったとき」のチェックリスト

現地の病院で

□ 領収書を受け取る

□ 診療内容が分かる書類を受け取る

□ 支払った金額を記録する

□ 病院名・受診日を記録する

□ 書類をスマートフォンで撮影する

□ 海外旅行保険会社へ連絡する

帰国後

□ 加入している健康保険へ連絡する

□ 海外療養費の申請方法を確認する

□ 必要書類をそろえる

□ 外国語書類の日本語訳を準備する

□ パスポートなど渡航確認書類を確認する

□ 医療費控除の対象になるか確認する

□ 海外療養費や保険金などの補てん額を整理する

よくある質問

Q1.フィリピンで病院に行ったら国民健康保険から必ずお金が戻りますか?

いいえ。

海外療養費は、一定の条件を満たした場合に、加入している保険者による審査を経て支給される制度です。

海外で病院に行けば必ず支給されるという制度ではありません。

Q2.海外で払った医療費の7割がそのまま戻りますか?

いいえ。

海外療養費は、海外で実際に支払った金額をそのまま基準にするのではなく、日本国内で同様の治療を受けた場合の保険診療などを基準に算定されます。

そのため、海外で支払った金額の7割がそのまま支給されるわけではありません。

Q3.海外療養費と医療費控除は同じですか?

違います。

海外療養費は公的医療保険の制度です。

医療費控除は所得税の制度です。

海外で支払った医療費について、一定の条件を満たせば医療費控除の対象になる場合があります。

Q4.海外で払った医療費は医療費控除できますか?

一定の条件を満たせば、海外で外国の医師に支払った治療費も医療費控除の対象になる場合があります。

ただし、医療費控除には一定の条件があります。

また、海外療養費や保険金などで補てんされた金額については、医療費控除の計算で考慮する必要があります。

Q5.英語の領収書でも大丈夫ですか?

海外療養費の申請では、外国語で作成された証拠書類について、日本語の翻訳文が必要になります。

そのため、英語の領収書だから不要ということではありません。

むしろ、英語の原本を大切に保管しておくことが重要です。

Q6.海外旅行保険に入っていれば、海外療養費は必要ありませんか?

海外旅行保険と海外療養費は、それぞれ役割が異なります。

海外旅行保険に加入している場合でも、公的医療保険の海外療養費について確認する価値があります。

ただし、保険金などで医療費が補てんされた場合は、医療費控除の計算にも影響することがあります。

まとめ

フィリピン親子留学では、子どもが元気に過ごせることが一番です。

それでも海外生活では、突然の発熱やケガなどが起こる可能性があります。

そんなときに、

「フィリピンで病院に行ったら、全部自己負担だから終わり」

と考える必要はありません。

日本の公的医療保険には、一定の条件のもとで海外で受けた治療について申請できる「海外療養費」があります。

さらに、海外で外国の医師に支払った治療費については、一定の条件で「医療費控除」の対象になる場合もあります。

ただし、どちらも「海外で払った金額がそのまま戻る」という制度ではありません。

だからこそ、

「現地で領収書と診療内容を残す」

「帰国後に加入している健康保険へ確認する」

「医療費控除についても確認する」

この3つを覚えておきましょう。

親子留学は、英語や学校だけを準備すればいいものではありません。

「もしものときに、親が落ち着いて動ける準備」

までしておくことも、海外で子どもと暮らすための大切な準備です。

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