「親子留学に行ってみたい」
そう考えたとき、親御さんが意外と心配するのが、
「子どもが嫌がったらどうしよう?」
ということではないでしょうか。
親は海外へ行ってみたいと思っていても、子どもが同じ気持ちとは限りません。
「日本の友達と離れたくない」
「英語が分からないから不安」
「知らない学校へ行きたくない」
「海外に行ったことがないから怖い」
そんな反応があっても、決して珍しいことではありません。
特に初めての海外生活なら、子どもが不安になるのは自然なことです。
では、親子留学を考える場合、子どものこうした気持ちにどう向き合えばよいのでしょうか。
今回は、親子留学の最初に子どもが見せやすい反応と、保護者が知っておきたい考え方について紹介します。
「行きたい」と言っていたのに、急に不安になることもある
親子留学について話しているときには、
「行ってみたい!」
と言っていた子どもが、出発が近づくと、
「やっぱり嫌だ」
と言い始めることがあります。
親としては、
「最初は行きたいって言っていたのに……」
と戸惑うかもしれません。
でも、これはそれほど不思議なことではありません。
最初は「海外へ行く」という楽しそうな部分を想像していても、出発が近づくにつれて、
「本当に知らないところへ行くんだ」
と現実味が出てくるからです。
楽しみと不安が同時に出てくる。
それは子どもにとって自然な反応です。
「英語が分からないから怖い」
子どもが不安になる理由として多いのが、英語です。
「先生が何を言っているか分からなかったらどうしよう」
「友達と話せなかったらどうしよう」
「英語を間違えたら恥ずかしい」
大人でも、知らない言語の環境に入るのは緊張します。
まして子どもなら、なおさらです。
だから、
「英語が分からなくても大丈夫」
という安心感を最初から持たせてあげることが大切です。
最初から完璧に話す必要はありません。
分からなければ聞き返す。
身振り手振りで伝える。
先生に助けてもらう。
少しずつ覚えていく。
そうした経験を重ねればいいのです。
「日本に帰りたい」と言うこともある
海外生活が始まってから、
「日本に帰りたい」
と言う子どももいるでしょう。
この言葉を聞くと、親は、
「留学は失敗だったのかな」
と心配になるかもしれません。
しかし、最初から環境に慣れる子どもばかりではありません。
日本の家。
日本の友達。
いつもの学校。
いつもの生活。
それらから一度離れれば、寂しく感じるのは当然です。
「帰りたい」と言ったからといって、
「海外が嫌い」
「留学に向いていない」
とすぐに判断する必要はありません。
まずは、
「そう思うくらい不安なんだな」
と受け止めてあげることが大切です。
親が「楽しませなければ」と頑張りすぎない
子どもが不安そうにしていると、親は何とか楽しい気分にさせようとします。
観光へ連れて行く。
好きな食事を探す。
買い物へ行く。
アクティビティを予定する。
もちろん、こうしたことも楽しい経験になります。
ただし、子どもの気持ちが落ち着いていないときには、予定を増やすことが逆効果になる場合もあります。
新しい学校。
新しい友達。
新しい言葉。
新しい街。
それだけでも、子どもには十分な刺激です。
最初は、
「何もしないでゆっくりする時間」
が必要なこともあります。
「慣れるまで時間がかかる」と考えておく
親子留学を計画するとき、
「到着したらすぐ楽しめる」
と考えるより、
「慣れるまで少し時間がかかるかもしれない」
と考えておいたほうが、親も子どもも楽です。
最初の数日は緊張する。
少しずつ学校に慣れる。
友達ができる。
街の様子が分かってくる。
生活の流れが分かる。
そうすると、少しずつ安心感が生まれてきます。
子どもの適応のスピードには個人差があります。
だからこそ、他の子どもと比較しないことも大切です。
最初から友達ができなくても大丈夫
「海外の学校へ行ったら、すぐ友達ができるかな?」
これも親御さんからすると心配なところでしょう。
でも、友達ができるまでには時間がかかることがあります。
最初は挨拶だけ。
次に少し話す。
一緒に遊ぶ。
何度か顔を合わせる。
そんなふうに関係ができていくこともあります。
初日に親しい友達ができなかったとしても、それだけで心配する必要はありません。
子どもが黙っていても、必ずしも「嫌い」とは限らない
海外へ来た子どもが、最初はあまり話さないことがあります。
親としては、
「楽しくないのかな?」
「嫌なのかな?」
と心配になるかもしれません。
でも、単純に、
「今は周りの様子を見ている」
だけかもしれません。
子どもによって、新しい環境への入り方は違います。
すぐに輪の中へ入っていく子もいれば、しばらく観察してから動く子もいます。
後者の場合、無理に、
「ほら、友達に話しかけて」
と急かす必要はありません。
その子なりのペースを尊重してあげることも大切です。
親が先回りしすぎない
子どもが困っていると、親はすぐ助けたくなります。
先生に代わりに聞く。
友達との会話を助ける。
注文を代わりにする。
道を全部教える。
もちろん、本当に必要なときは助けてあげて構いません。
ただ、
「子ども自身ができるかもしれない時間」
を少し残してあげることも大切です。
子どもが自分で話してみる。
自分で聞いてみる。
自分で考えてみる。
その経験が、
「自分でもできた」
という自信につながります。
「できた!」を見逃さない
親子留学中には、小さな成功がたくさんあります。
自分から先生に挨拶した。
英語で注文した。
友達に声をかけた。
分からないことを質問した。
一人で教室へ入れた。
知らない場所でも楽しめた。
大人から見ると小さなことでも、子どもにとっては大きな一歩です。
だからこそ、
「英語がどれだけ上達したか」
だけではなく、
「昨日できなかったことが今日できた」
という変化を見てあげてください。

子どもが嫌がったときこそ、話を聞いてみる
もし子どもが、
「行きたくない」
「嫌だ」
と言ったら、すぐに説得しようとしないことも大切です。
まず、
「何が嫌なの?」
と聞いてみます。
英語が不安なのか。
学校が不安なのか。
友達のことなのか。
日本に帰りたいのか。
疲れているのか。
理由が分かれば、対応方法も変わります。
「嫌」という一言の中に、別の気持ちが隠れていることもあります。
子どもの「行きたくない」「不安」という気持ちを聞いたら、次は親の希望だけで決めず、期間・子ども・仕事・予算・帰国後まで含めて家族で親子留学を考えてみる↓
親子留学を考え始めたら、最初に家族で決めたいこと|目的より先に整理する5項目
「嫌がらない子」を目指さなくていい
親子留学を成功させるために、
「子どもが一度も嫌がらないこと」
を目標にする必要はありません。
楽しい日もある。
疲れる日もある。
帰りたくなる日もある。
また楽しくなる。
海外生活には、いろいろな感情があります。
それを全部含めて経験することにも意味があります。
「嫌だ」と言えることも、子どもにとっては大切なことです。
自分の気持ちを親に伝えられる。
それだけでも安心につながります。
親が落ち着いていると、子どもも安心しやすい
親が、
「大丈夫かな」
「失敗したらどうしよう」
と強く不安になっていると、子どももその雰囲気を感じ取ることがあります。
もちろん、親だって不安になります。
それは当然です。
だから、無理に明るく振る舞う必要はありません。
ただ、
「分からないことがあっても一緒に考えよう」
「困ったら相談しよう」
という姿勢を見せてあげるだけでも違います。
子どもにとって、
「困ったときに一緒にいてくれる人がいる」
という感覚は大きな安心になります。
親子留学だからこそ、親がそばにいる
親子留学の大きな特徴は、子どもだけを海外へ送り出すのではなく、親も一緒に生活することです。
子どもが不安になったときに話を聞ける。
学校から帰ってきたときに様子を確認できる。
休日に一緒にリラックスできる。
「今日どうだった?」
と毎日話せる。
これは親子留学ならではのメリットです。
子どもが一人で全部乗り越えなければならないわけではありません。
親子で同じ経験をする
親子留学では、子どもだけが海外生活を経験するわけではありません。
親も同じ街で生活します。
親も知らない場所へ行きます。
親も英語を使います。
親も分からないことがあります。
だからこそ、
「今日こんなことがあった」
と親子で話せます。
子どもの学校での出来事だけではなく、
街で見たもの。
食べたもの。
出会った人。
困ったこと。
面白かったこと。
いろいろな経験を共有できます。
子どもが変わるきっかけは、意外と小さい
海外生活を始めたからといって、突然子どもの性格が変わるわけではありません。
最初は恥ずかしくて話せなかった。
でも、一度話してみた。
それができた。
次の日は少し早く話せた。
その次の日には、自分から挨拶した。
こうした小さな変化が積み重なっていきます。
だから、
「留学したら積極的な子になる」
と期待しすぎる必要はありません。
小さな一歩を見つけてあげることが大切です。
「行ってよかった」は帰国してから分かることもある
留学中には、
「疲れた」
「日本に帰りたい」
と言っていた子どもが、帰国後に、
「また行きたい」
と言うことがあります。
そのとき初めて、
「あの経験は楽しかったんだ」
と親が気づくこともあります。
海外生活の価値は、その場ですべて分かるとは限りません。
後になって思い出すことで、
「自分にもできた」
という自信として残ることもあります。
親子留学で大切なのは「嫌がらないこと」ではありません
親子留学を考えるとき、
「子どもが嫌がらないかな?」
と心配するのは当然です。
でも、本当に大切なのは、
一度も嫌がらないことではありません。
不安になったときに、その気持ちを話せること。
困ったときに、親に相談できること。
少し休んで、また挑戦できること。
そして、
「自分でもできた」
という経験を積み重ねることです。
親子留学は、子どもを無理に変えるためのものではありません。
日本とは違う環境の中で、
「こんな世界もあるんだ」
と知るための経験でもあります。
最初は嫌がっていたとしても、その経験の中で何か一つ、
「楽しかった」
「できた」
「またやってみたい」
と思えるものが見つかれば、それだけでも大きな意味があります。
まとめ
親子留学を考えるとき、
「子どもが嫌がったらどうしよう」
という不安は、多くの保護者が感じるものです。
しかし、海外へ行く前や到着した直後に、
「怖い」
「行きたくない」
「日本に帰りたい」
という反応が出たとしても、それだけで留学が失敗というわけではありません。
新しい環境に慣れるまでには時間がかかります。
大切なのは、子どもを無理に楽しませようとすることではありません。
子どもの話を聞く。
必要なときは助ける。
でも、できることは少し待ってみる。
小さな「できた」を見つける。
そして、親自身も一緒に海外生活を楽しむ。
そんな姿勢が、親子留学では大切です。
そして何より、
「子どもが嫌がらない留学」ではなく、「嫌なことも含めて親子で経験できる留学」
と考えてみてください。
海外生活には、楽しいことだけではなく、戸惑うこともあります。
でも、その経験の中で子どもが自分なりに考え、少しずつ行動できるようになったとき、
「あのとき海外へ行ってよかったね」
と思える日が来るかもしれません。
親子留学は、英語を学ぶだけではありません。
親子で一緒に知らない世界へ踏み出し、
「やってみたら、意外とできた」
という経験を作る時間でもあります。
ドゥマゲッティでの親子留学を考えている方も、最初から完璧な留学を目指す必要はありません。
まずは、お子さんが何を楽しみにしていて、何を不安に感じているのか。
そこから親子で話してみることが、最初の一歩になるのではないでしょうか。

