親子留学で「分からない」を楽しむ|現地で買い物や料理をすることも選択肢教育

ドゥマゲッティのローカル市場で、母親と子どもが現地の野菜を選びながら買い物をする様子。「分からない」をきっかけに考えたり、聞いたり、料理したりする親子留学と選択肢教育をイメージ ドゥマゲッティでの生活

親子留学では「分からないこと」が意外と多い

親子留学を考えるとき、多くの方が最初に思い浮かべるのは「子どもの英語」かもしれません。

学校で英語を学ぶ。

現地の人と話す。

日本とは違う環境で生活する。

もちろん、それも親子留学の大切な経験です。

でも、フィリピンで長く生活している私からすると、海外生活には、学校とは別のところにもたくさんの学びがあります。

例えば、スーパーや市場での買い物です。

日本なら、いつものスーパーへ行けば、何を買えばいいのかだいたい分かります。

ところが、海外ではそうはいかないことがあります。

食材の名前が分からない。

どれを買えばいいのか分からない。

日本とは値段の感覚が違う。

どうやって料理するのか分からない。

そこで出てくるのが、

「じゃあ、どうする?」

という問いです。

私は、ここに親子留学の面白さの一つがあると思っています。

「分からない」から、考えることが始まる

海外生活では、最初から答えを知っていることばかりではありません。

むしろ、日本にいたときには気にもしなかったような小さなことが、「どうすればいいんだろう?」になります。

私自身、フィリピンで長く暮らしていると、日本にいるときには当たり前にできていたことが、少し考えないとできない場面があります。

これは不便と言えば不便です。

でも、私はそこに海外生活の面白さもあると思っています。

なぜなら、分からないからこそ、自分で考える余地が生まれるからです。

分からない

「この野菜は何だろう?」

どうする?

「これを買って大丈夫かな?」

考える

「何を作れるんだろう?」

聞く

「これはどうやって食べるんですか?」

試す

「一度買ってみようか」

やってみる

「実際に料理してみよう」

この流れそのものが、一つの経験になります。

市場で食材を選ぶだけでも、小さな選択がある

例えば、親子で現地の市場へ行ったとします。

日本ではあまり見かけない野菜が並んでいる。

子どもが「これ何?」と聞く。

親も分からない。

そこで、

「知らないから買わない」

という方法もあります。

もちろん、それで構いません。

でも、

「ちょっと調べてみようか」

「お店の人に聞いてみようか」

「一つだけ買ってみようか」

という選択もできます。

ここには、正解が一つしかありません。

「絶対に買わなければいけない」ということでもありません。

自分たちで考えて、選ぶ。

その小さな繰り返しが、海外生活にはあります。

値段が違うだけでも「どうする?」が生まれる

買い物では、価格についても同じことが言えます。

日本と同じ感覚で考えていたら、思ったより高いものがあるかもしれません。

逆に、日本より身近に感じる価格のものもあるでしょう。

そこで、

「高いからダメ」

「安いから買う」

だけではなく、

「今日は何を作る?」

「この予算なら何を選ぶ?」

「こっちの食材に変えてみる?」

と考えることができます。

これは、子どもに家計を教える授業ではありません。

生活の中で自然に、「選ぶ」という経験をしているだけです。

料理方法が分からないときも、そこで終わらない

食材を買ったからといって、すぐに料理が完成するとは限りません。

「これ、どうやって料理するんだろう?」

そんなこともあります。

スマートフォンで調べる。

料理を知っている人に聞く。

家族で相談する。

いつもの料理に少し置き換えてみる。

いろいろな方法があります。

ここで大切なのは、最初から正しい方法を知っていることではありません。

分からないところから、自分たちで答えを作っていくこと。

私は、これも海外生活から得られる大切な経験だと思っています。

親が「どうしよう?」と考えている姿も、子どもは見ている

親子留学では、親も海外生活をしています。

だから、親自身も分からないことに出会います。

ここは、子どもだけを海外へ連れて行く場合とは少し違うところかもしれません。

例えば、母親が市場で食材を見ながら考えている。

「これ、どうやって料理するんだろう?」

「ちょっと聞いてみようか」

「調べてみよう」

そんな姿を、子どもは横で見ています。

母親が何でも知っている必要はありません。

分からないことがあってもいい。

迷ってもいい。

誰かに聞いてもいい。

やってみて、うまくいかなければ考え直してもいい。

私は、こういう親の姿そのものが、子どもに伝わるものだと思っています。

ドゥマゲッティのローカル市場で、色鮮やかな野菜や果物を並べるフィリピン人スタッフの様子。活気ある市場の風景や南国のヤシの木を背景に、現地の買い物や食材選びをイメージした写真風の画像。

最後は、家族の食卓につながっていく

そして、買ってきた食材を使って料理を作ります。

もしかすると、想像していた味とは違うかもしれません。

思ったよりうまくいくかもしれません。

少し失敗するかもしれません。

でも、最後には家族で食卓を囲む。

「これ、どうだった?」

「次はもう少しこうしてみようか」

そんな会話が生まれるかもしれません。

最初から正解を知っていて作った料理ではありません。

分からないところから、考えて、選んで、試して、作った料理です。

私は、こういう経験は意外と記憶に残るものではないかと思っています。

これがDEECの考える「選択肢教育」の一つ

DEECでは「選択肢教育」という考え方を大切にしています。

ただ、選択肢教育を「将来の進路をたくさん教えること」だけだとは考えていません。

もっと日常的なところにも、選択肢教育はあると思っています。

例えば、

  • 世の中には、自分が今まで知らなかったやり方がある
  • 分からないときには、考える方法がある
  • 人に聞くという方法もある
  • 一つの正解だけに頼らなくてもいい
  • 自分で試してみることができる

こうした感覚を持てることです。

「分からないからできない」ではなく、

「分からないけれど、どうすればいいか考えてみよう」

と思える。

その経験が、将来の選択肢を考えるときの土台になるのではないでしょうか。

観光と「暮らす」ことは、違うけれど優劣ではない

ここで、観光との違いについても少し考えてみたいと思います。

観光では、基本的に用意されたものを楽しむことができます。

観光地へ行く。

料理を食べる。

景色を見る。

それはそれで、とても大切な経験です。

一方で、生活になると、自分たちで決める場面が増えてきます。

観光生活
用意されたものを楽しむ自分たちで選ぶ
行きたい場所へ行く今日どう過ごすか考える
料理を食べる食材を選んで作る
分からないことを案内してもらう自分で調べたり聞いたりする

もちろん、これは「観光より生活のほうが上」という話ではありません。

観光も一つの選択肢です。

留学も一つの選択肢です。

親子で海外に暮らしてみることも、一つの選択肢です。

大切なのは、どれが正解かではなく、

「自分たちの家族には、どれが合っているだろう?」

と考えてみることだと思います。

料理シリーズは「選択肢教育」を体験する小さな教材

DEECでは、ドゥマゲッティで作るフィリピンの家庭料理についても記事を紹介しています。

これらは単なるレシピ集としてではなく、今回の記事で書いてきた「選択肢教育」を、実際の生活に置き換えて考えるための小さな教材として読んでもらえたらと思っています。

例えば、

「ドゥマゲッティで作る『ピナクベット』|市場で買えるローカル野菜を親子で楽しむ家庭料理」

では、現地で手に入る野菜を使った家庭料理を題材にしています。

日本でいつも使っている食材とは違うものを知る。

市場で食材を探す。

どう料理するか考える。

そして、家族で食べてみる。

こうした一連の経験を想像しながら読んでみると、料理の記事も少し違って見えてくると思います。

「知らないもの」を知ることから、選択肢は増えていく

子どもにとって、知らないものはたくさんあります。

知らない食材。

知らない料理。

知らない言葉。

知らない生活習慣。

知らない人との関わり方。

最初から全部分かる必要はありません。

むしろ、知らないものに出会ったときに、どうするのか。

そこが大切なのだと思います。

「分からない」

「どうする?」

「考える」

「聞く」

「試す」

「やってみる」

この経験を繰り返していく。

すると、少しずつ「分からないことがあっても、何とかできるかもしれない」という感覚につながっていくのではないでしょうか。

親も分からない、子どもも分からない。だから一緒に考えられる

私は、親子留学の良さは、親が何でも教えられることではないと思っています。

むしろ、親も分からないことがある。

子どもも分からない。

だからこそ、

「じゃあ、どうする?」

と一緒に考えられる。

これは、親子留学ならではの時間になることがあります。

親が先生、子どもが生徒。

いつもそうでなくてもいいのです。

時には、親も子どもと一緒に分からない側に立つ。

そして一緒に調べる。

一緒に聞く。

一緒に試してみる。

そんな関係も、海外生活の中では生まれます。

親子留学で「成長させよう」と頑張りすぎなくてもいい

「海外へ行けば子どもが成長する」

そんな単純な話ではありません。

環境が変われば、楽しいこともあれば、疲れることもあります。

分からないことが多くて困る日もあるでしょう。

子どもがすぐに慣れるとも限りません。

だから、親子留学の中で何もかもを「学び」にしようと頑張る必要はないと思います。

ただ普通に生活してみる。

買い物をする。

料理をする。

家族で食べる。

分からなければ考える。

困ったら誰かに聞く。

それだけでも十分に海外生活です。

「分からないことがある」からこそ、自分で考える余地が生まれる

日本にいると、便利なサービスや分かりやすい表示がたくさんあります。

それは、とてもありがたいことです。

私自身も、日本の便利さを否定するつもりはありません。

ただ、海外に出ると、少しだけ「自分で考えなければならない場面」が増えます。

私は、その余白に意味があると思っています。

何でも最初から分かっている必要はない。

正解を一つだけ持っている必要もない。

分からなければ、考えればいい。

聞けばいい。

調べればいい。

やってみればいい。

うまくいかなければ、また考えればいい。

その経験を親子で共有できること。

私は、これも親子留学の大切な価値の一つだと思っています。

海外で暮らしてみることも、一つの選択肢

親子留学に行くことが、すべての家庭に合うわけではありません。

短期間の旅行が合う家庭もあります。

日本での生活を大切にする家庭もあります。

子どもだけの留学が合う場合もあります。

親子で少し長く暮らしてみる方法が合う家庭もあります。

大切なのは、「海外へ行くこと」そのものを目的にしないことだと思います。

いろいろな選択肢を知って、

「自分たちにはどれが合うんだろう?」

と考える。

その考える過程そのものが、DEECの考える「選択肢教育」にもつながっています。

親子留学をきっかけに、さらに長く海外で暮らすことを考えるご家庭もあります。

ただし、最初から「移住する」と決める必要はありません。

まずは、海外で暮らすことが子どもや家族にとってどんな意味を持つのかを考えてみることが大切です。

DEEC「教育移住は「移住すること」が目的ではない|子どもの選択肢を増やすために考える」  も参考にしてください。

親子で「分からない」を経験してみる

親子留学というと、子どもに何を学ばせるかを考えがちです。

でも、少し視点を変えてみてもいいと思います。

「親子で、どんな経験をするのか」

という視点です。

市場で知らない食材を見る。

「これ何だろう?」と考える。

店員さんに聞いてみる。

家族で相談する。

買ってみる。

料理してみる。

そして、一緒に食べる。

そこに大きなイベントはありません。

でも、こうした小さな経験の中に、海外で暮らすということの面白さがあります。

分からないことがあるからこそ、自分で考える余地が生まれる。

その余地を親子で経験することも、DEECが考える選択肢教育の一つです。

もし「親子で海外に暮らしてみると、自分たちにはどんな経験ができるんだろう」と思ったら、学校だけではなく、こうした日常生活の部分まで含めて考えてみてください。

DEECでは、ご家庭の状況や希望を聞きながら、「どんな親子留学が合うのか」を一緒に考えています。

まだ具体的に決まっていなくても構いません。

「自分たちの場合はどうだろう?」という段階から、ゆっくり考えていけばいいと思います。

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