海外の学校では、子どもたちが一人で授業を受けるだけではなく、何人かで一緒に課題に取り組む場面があります。
ただし、すべての学校や学年で同じようにグループ活動が行われるわけではありません。授業内容や先生の進め方によって、活動の形は変わります。
親子留学を考えるときには、「グループ活動が多い学校なのか」だけを見るのではなく、子どもが他の子どもと一緒に学ぶ経験にどんな意味があるのかを考えてみることも大切です。
海外の学校ではどんなグループ活動をする?
グループ活動といっても、特別なイベントだけを指すわけではありません。
たとえば、授業の中で一つの課題について話し合ったり、調べたことをまとめたり、作品を作ったり、発表の準備をしたりすることがあります。
フィリピン教育省(DepEd)の教育資料でも、ペアや小グループで話し合い、考えを共有する活動が紹介されています。
活動の中では、単に「一緒に作業する」だけではなく、自分の考えを伝えたり、相手の意見を聞いたり、グループとして答えをまとめたりすることが求められる場合があります。
グループ活動では「役割」が生まれる
グループで課題に取り組むと、一人で勉強するときとは違った役割が生まれます。
資料を集める子ども、意見をまとめる子ども、絵や作品を作る子ども、発表する子どもなど、その場面によって役割はさまざまです。
もちろん、毎回きれいに役割分担できるとは限りません。
誰が何をするのか決まらなかったり、自分の意見がうまく伝わらなかったり、思ったように作業が進まなかったりすることもあります。
でも、そうした経験も子どもにとっては学びの一つです。
「自分は何をすればいいのか」を考えることも、他の子どもと協力するための大切な経験になります。
英語が得意でなくても参加できる?
親子留学を考える保護者からすると、「英語がまだ十分に話せない子でもグループ活動に参加できるの?」という心配があるかもしれません。
これは子どもの年齢や英語力、学校のサポート、活動内容によって変わります。
英語が分からないからといって、必ず何もできないとは限りません。
絵を描く、資料を持つ、作業を手伝う、相手の話を聞くなど、グループの中にはさまざまな参加方法があります。
一方で、言葉が分からないことで戸惑う場面も当然あります。
そのため、「英語が話せれば問題ない」と単純に考えるのではなく、分からないときにどうするか、誰に聞くか、どうやって自分の意思を伝えるかという部分も大切になります。
英語が分からない場面では、無理に一人で解決しようとせず、「分からない」と伝えたり、先生や友達に質問したりすることも大切な経験になります。
海外の学校で子どもが質問するときに、どのようなことを意識すればよいのか知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
「海外の学校で子どもが質問できないとき|「分からない」を伝える練習」 も参考にしてください。

友達作りとグループ活動は少し違う
グループ活動では子ども同士が関わるため、友達ができるきっかけになることもあります。
ただし、「友達を作ること」と「学習活動として一緒に取り組むこと」は同じではありません。
授業では、普段あまり話さない子どもと一緒のグループになることもあります。
そこで意見を聞いたり、自分の考えを伝えたり、一緒に一つの課題を完成させたりする経験があります。
親子留学では、こうした「友達になる前の人とも一緒に学ぶ」という経験にも目を向けてみると、海外の学校生活が少し違って見えてきます。
グループ活動で子どもの違った一面が見えることもある
家庭では一人で静かに過ごしている子どもが、学校では意外と積極的に作業することがあります。
反対に、普段はよく話す子どもが、外国語の環境ではなかなか意見を言えないこともあります。
環境が変われば、子どもの姿も変わります。
だからこそ、親子留学中は「学校ではちゃんと話せているかな」と結果だけを見るのではなく、「どんな場面で動いていたのか」「何を楽しんでいたのか」と観察してみることも大切です。
グループ活動は、子どもの得意なことや苦手なことを発見するきっかけになるかもしれません。
「協力できたか」だけを評価しない
グループ活動を経験すると、親としては「ちゃんと友達と協力できた?」と聞きたくなるかもしれません。
でも、それだけを評価する必要はありません。
「何を作ったの?」
「誰と一緒だった?」
「自分は何をしたの?」
「難しかったことはあった?」
「他の子はどんなことをしていた?」
そんな質問から話を聞いてみると、子ども自身が経験したことを振り返りやすくなります。
うまく協力できなかったとしても、それは失敗で終わるものではありません。
意見が合わなかった、英語が分からなかった、自分から言えなかったという経験も、次にどうすればいいかを考える材料になります。
海外の学校で、うまくいかなかった経験を次の挑戦につなげる考え方については、こちらの記事も参考にしてください。
👉 海外の学校で「間違える」ことはどう受け止められる?|子どもの挑戦を考える
子ども同士で学ぶ経験も「海外で学ぶ」ということ
海外の学校で学ぶというと、英語の授業や先生とのコミュニケーションに目が向きやすくなります。
しかし実際の学校生活では、子ども同士で話したり、協力したり、意見を聞いたりする時間もあります。
グループ活動では、自分一人だけでは完成できない課題に取り組むことがあります。
そこで子どもは、「自分で考える」だけでなく、「人と一緒に考える」経験をします。
もちろん、すべての学校で同じ活動があるわけではありません。
親子留学をする場合は、実際に通う学校でどのような授業や活動が行われているのかを事前に確認しておくと安心です。
DEECが大切にしている「選択肢教育」も、英語力だけを伸ばすことを目的にするものではありません。
海外の学校で誰かと一緒に学ぶ。
自分とは違う考え方に触れる。
うまくいかなかったときに、もう一度考える。
そうした経験の一つひとつが、子どものこれからの選択肢につながっていくのだと思います。
海外の学校で誰かと一緒に学び、自分とは違う考え方に触れ、うまくいかなかったときにもう一度考える。
そうした経験が、帰国後の子どもの考え方や行動にどのようにつながっていくのかを考えると、親子留学の価値は英語力だけではないことが見えてきます。
親子留学の本当の価値は帰国後にある?|子どもの視野と選択肢が広がる理由 も、ぜひ参考にしてください。
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